感染予防(手洗い・手指消毒)について
新型コロナウイルス対策にどのくらい手を洗えばいいのでしょうか？
安倍総理から全国に緊急事態宣言が出され、
大阪府の学校再開は5月31日まで休校延長が決定しています。
換気、距離、手洗い、うがい、マスクの着用は
当分続きそうです。
目に見えないウイルスの感染予防対策として、
手の消毒や手洗いを行うことですが、
新型コロナウイルスに対する予防策の基本的な行動も同じです。
あと、手洗いをする場面が分かれば、
少し安心するのではないでしょうか。
手洗いを行うべき場面として、
以下のような場面が考えられます。
・外から帰った時
・食事を作る時、食事前
・トイレの後
・鼻をかんだり、くしゃみで手を覆った時
・マスクを外す前
・赤ちゃんを触る時やオムツを替えた後
・赤ちゃんの保湿剤(ローション)などを塗る時。
清潔な所から不潔な所に行く場合は手洗いは不要ですが、逆の場合は必要です。
人の手は、鼻や目、髪の毛を無意識に触ってしまうため、できるだけ外では手を顔には持ってこないように気を付けることが大切です。
花粉症の方は涙、鼻水が出やすいため、神経質になりやすいかもしれませんが、特に気をつけなければいけません。
医療従事者の手洗い指導
看護師を含め医療従事者は入職時、必ず手洗いの指導を受けています。
今は、泡立てた石鹸で手技に沿ってしっかり両手の手首まで擦り、流水で30秒以上洗い流すように
指導されています。
では、医療従事者が行う手洗いの評価は
どうやって行っているのでしょうか？
実は、手洗いチェッカーという機械で汚れが落ちているかをチェックしています。
試薬(擬似的な汚れ)を手に塗り、手洗いしてからUVランプが入った箱の中に手を入れると、
汚れが取れていない部分がハッキリと見えます。
これで、手の洗い残しが見え、自分の手洗いのクセが把握でき、次回から念入りに洗うようにすれば良いということが分かるのです。
当社の新入教育の一環として、正しい手洗い手順の訓練が組み込まれています。
手洗い後は完全に乾くまで拭く事が重要ですが、
清潔な手拭きタオルを使用する事も大切です。
ご家庭では、医療機関のように使い捨てペーパータオルを使用していないと思いますので、
タオルかけにフックをかけ、個人毎に手拭きタオルを別々にするか、こまめに交換・洗濯すると良いと思います。
手洗いが医療現場に定着したのはいつから？
少し話は変わりますが、医療現場に手洗いが定着したのはいつだと思われますか？
実は「感染防御の父」といわれている
ハンガリーの産科医ゼンメルワイス(1818～1865)は、臨床観察から産褥熱(分娩によって産道や子宮腔内にできた傷が細菌に感染し引き起こされる熱)が接触感染で起きることを推定し医師や助産師に塩化カルシウムで手指の消毒をさせることにより発病率(死亡率)を10分の１に減らしたそうです。
そのことから産褥熱を予防するために医師に手洗いを進めていましたが、医学会から締め出され大学も追われ、失意の中で亡くなりました。
感染予防のために手洗いの励行が医療界に定着したのはこのゼンメルワイスの死後だったと言われています。
手洗いは手話のように
大阪駅の地下街には咳エチケットと手洗い方法についての電子版広告が流れています。
緊急事態宣言が出た後は
【3密に注意】となっています。
テレビやインターネット上では、ピコ太郎さんやジャニーズの「嵐」さんが手洗いの方法を踊りの中に取り入れて啓蒙活動を行っていますね。
手洗いは、歌にリズミカルに乗せてみたり、
手話のようにすると覚えてもらいやすいので、
是非、実践してみてください。
